今回の旅行のメインイベントの一つが、ボルドーのシャトーを訪問すること。
ほとんどのシャトーがアポなしでは入れてくれないこと、言葉のバリアを少しでもなくすために現地の日本語ツアーをここだけは事前予約していきました。
このツアー会社(Trans Nation)では、幾つかのコースを設定していますが、オーソドックスなMedoc地区
のシャトーをめぐるツアーに参加しました。 ただ、数あるシャトーの内、訪問できるのは一日3件で、その時のタイミングで、予約できるシャトーは決められます。
メドックの地図

Medocは左図のように、ボルドーの北西に位置し、Gironde川に面しています。

Medocの中も、また幾つかの地区に分かれていて、これがワイン産地の格付けに影響します。
(土壌だったり、高度だったり、川からの栄養分の配分で味が変わるということらしい)


<訪問したシャトー>

1. Pauillacの Ponte-Canet

2. Saint-JulienのLagrange

3. MargauxのCantenac Brown









ポンテ・カネのお馬さん

最初は「Chateau Pontet-Banet(以下、ポンテ・カネ)」です。

保守的なボルドーのシャトーの中でも、斬新なアイディアで知られています。

その一つが、農薬を一切使わないオーガニック栽培で、収穫時には専用の機械を使わない徹底ぶり(一部のボトルのみ)。
その代わりに、写真のお馬さんが昔ながらの方法で収穫をお手伝いするそうです。



メルローの木
色づき始めたメルロー種のぶどう

ボルドーのワインは、必ず数種類のぶどうをブレンドして作られます。(つまり、ラベルにぶどうの種類が記載されることはない)多くは、カベルネソーベニオンとメルローで、登録済の銘柄ワインはその配合量はもとより、そのぶどうを栽培する場所を変えることも許されません。

一度登録されたワインはその等級が見直されることはないそうです。
味を守るためにはしかたないのかもしれませんが、生産者側の創意工夫の意欲をそぐ気がします。







ポンテ・カネの醸造樽
ぶどうはすりつぶされて、醸造用のタンクに入れられ、酵母を加えて発酵させます。

その後、オルビキといって玉子の卵白をとって濁りをとります。

この間約3カ月だそうです。








ポンテ・カネの熟成
そして、樽に入れて熟成させます。
早いもので2、3年ビンテージ物は、当然それ以上に寝かせます。












2000年 ポンテ・カネ

最後はテースティングです。

ここでは2000年のボトルを1本買ってしまいました。木箱入り
(散財してしまいました:???ユーロ)
















ポンテ・カネからの帰り道に立ち寄った別のシャトーには、なんとヘリコプターが駐機していました(写真右下)

何でも、この辺のシャトーは、みなバックに大きなスポンサーがいるそうです。例えば、グッチやビトンのようなデザイナーブランドや、保険会社、大手広告代理店など。

写真のヘリもそうした、スポンサーのものかもしれません。




Pauillacの街


ガイドさんの紹介で昼食はPauillacの街でとりました











シャトーラグランジェ

午後からChateau Lagrangeを訪問しました

実はこのシャトーの実質経営は日本のサントリーです。
経営といっても、一切ワイン作りにサントリーの意見や圧力はかかわっていないとのこと。(もっとも、サントリーのWebを見ると、生産設備の更新などは、経営権を持った時に行ったようです)

また、スポンサーだからといって、ここのワインを独占的に販売できるわけではありません。
(ネゴシアンと呼ばれる業者が、シャトーのワインを買い取り、販売するしくみ)

シャトーラグランジェのワイナリーツアー

ワイナリーツアーの様子です。

シャトーの方がぶどう畑やファシリティを回って随所で説明してくれます。説明はフランス語なので日本人のガイドさんがそれを翻訳する形です。

シャトーにもよりますが、ほとんどは英語でもOKだそうです。

また、ここはサントリーがスポンサーだからと思いますが、時間を合わせれば日本語ツアーもOKとのこと。


シャトーラグランジェの樽
Lagrangeで熟成中のワイン

実は使い終わった樽は日本に運ばれて、サントリーのウイスキー用の樽として使われるのだそうです。

「樽」はワイン作りには、非常に重要なファクタで、その種類で味に大きく影響するようです。しかし、ウイスキーにはそこまでの影響がないのか、あるいはワインのアロマをウイスキーに生かすのか?




カンタニック・ブラウンの看板

最後はMagaux(マルゴー)にあるChateau Cantenac Brownです。

もともと、スコットランド系の人が立てたところですので「Brown」という名前が残っています。









カンタニック・ブラウンの全景


上空からこのシャトーを撮った写真が入口にありました。どれだけ大きいんだ・・!











カンタニック・ブラウンのボトル

Catenac Brownと2ndワインのBrioです。

Cantenacの2005年をテースティングしました。これが、なんとも美味。
ためらうことなく買ってしまいました。



Cantenac Brownのセラーで、ワイン樽の移動をしていました。動画に撮りましたので、ご覧ください。



デンソーエース社製のワインセラー

 
帰国後に買ったワインセラー

今回、何本かビンテージ物のワインを購入したのはいいのですが、最低でも2-3年は寝かせないと味が出ないといわれて、ワインセラーを購入することに・・

これは、DENSOエース社製のもの
(19本入ります)